交通事故を起こしてしまったら被害者救済のために役立つしょく罪寄付

しょく罪寄付という制度をご存知ですか?犯罪を犯してしまったときに、反省の気持ちを表すために行われる寄付行為です。交通違反によって交通事故を起こしてしまった場合、刑事罰を受けることになりますが、しょく罪寄付を行うことによって罪を軽減されることがあります。

交通しょく罪寄付は主に交通被害者救済に働く団体に行われます。この記事では交通しょく罪寄付とその概要について解説します。

交通しょく罪寄付とは?

しょく罪寄附は、道路交通法違反や覚せい剤取締法違反などの刑事事件を起こしてしまったものの、具体的に被害者が出なかったり、被害者と示談交渉ができなかったときに、反省の気持ちを表現するために行われる寄付のことです。

被害者がいて示談ができるときにはそちらを優先しなければなりません。道路交通法違反に対して行われるしょく罪寄付を交通しょく罪寄付と言います。交通しょく罪寄付はスピード違反などで逮捕されたものの、その時には被害者が出なかった場合に行われます。

例えば、スピード違反や無免許運転で逮捕されたものの交通事故を起こしていない場合にはしょく罪寄付をした方が減刑される率は高くなります。しかし、誰かをはねて怪我をさせてしまった場合には、まず、怪我をさせてしまった人との示談交渉を優先すべきなのです。

特に被害者が厳罰を望んでいるときには刑罰が軽減される可能性は少なくなります。とはいえ、しょく罪寄付をすることによって刑を軽減されることは珍しいことではありません。交通しょく罪がよく行われる交通犯罪には、スピード違反、無免許運転、飲酒運転などがあります。

交通しょく罪寄付は、交通事故被害者の支援団体に寄付されることが多いので、実際に交通事故被害者の役に立つ寄付行為です。寄付先には法テラスや公益財団法人交通遺児育英会、公益財団法人日弁連交通事故相談センター、日本財団などがあります。

法テラスへの寄付

法テラスは、総合法律支援法に基づいて設立された団体で国民が身近に法律を役立てるための活動をしています。法律に関する情報提供業務や無料の法律相談、弁護士費用などの立て替え業務など様々な業務があります。法テラスはしょく罪寄付を受け付けている団体の一つです。

寄付金の使途は、犯罪被害者支援や民事法律扶助、司法過疎対策などの事業資金です。手続きの流れは、まず、しょく罪寄附申込書を郵送やFAX、持参などの方法で提出します。

その後寄付金を所定の口座へ振り込み、法テラスで振り込みが確認されると「しょく罪寄附を受けたことの証明」と「領収証」が発行されます。

公益財団法人日弁連交通事故相談センターへの寄付

日弁連交通事故相談センターは国土交通省からの補助金を受ける団体で弁護士や一般市民の寄付などを受けて運営されています。事業内容は無料の法律相談です。寄付金の使途は、無料法律相談および示談あっ旋事業などで主に交通事故被害者の救済事業に使われます。

手続きは簡単で、しょく罪寄付申込書をホームページから印刷したのちに必要事項を記載して、持参か郵送またはFAXで届けます。その後所定の口座に振り込むと証明書と領収書が発行されます。

公益財団法人交通遺児育英会への寄付

公益財団法人交通遺児育英会は交通事故で保護者を失ったり、交通事故による経済的困窮が原因で学校に通えなくなった子供に無利子で奨学金を貸与する組織です。奨学金以外にも学生への家賃補助、上級学校進学受験費用補助、自動車運転免許取得費用補助などの給付型の支援も行っています。

一般的な寄付手続きは 事前に郵便番号、住所、氏名、電話番号を連絡します。その後は各銀行で所定の銀行口座に振り込みます。この時「あしながおじさん奨学金」振込用紙を利用すると振込手数料がかかりません。「あしながおじさん奨学金」振込用紙はインターネットから取得できます。

振り込みが確認されると、領収書と「あしながおじさん感謝証」が届けられます。しょく罪寄付は受任弁護士を通じてのみ申込めます。寄付金の入金確認後に領収書としょく罪寄付証明書が送付されます。事件の内容によっては、しょく罪寄付を辞退される場合があります。

日本財団への寄付

日本財団は日本の公営競技のひとつである競艇の収益金を資金として、海洋・船舶支援事業や造船関係への資金貸付、ボランティア支援、海外協力援助などを行なっている公益財団法人です。贖罪寄付を受け入れている団体です。

しょく罪寄付に関しては全額を犯罪被害者支援に使われます。問い合わせ先に連絡してから寄付をします。寄付金振り込み確認後に領収書としょく罪寄付受け入れ証明書が発行されます。

交通しょく罪寄付をするタイミング

起訴前に交通しょく罪寄付をした場合には、事件の内容によっては不起訴になる可能性もあります。また、しょく罪寄付は裁判制度にも組み入れられている法的に有効なしょく罪手段です。そのため、裁判前に交通しょく罪寄付をした場合には罪が軽減され、執行猶予がついたり罰金刑になったりする可能性は十分あります。

この場合、検察が起訴を決めた後でしょく罪寄付をしても不起訴になることはありません。

同じように裁判で判決が出た後でしょく罪寄付をしても判決が覆るものではありません。もし、検察の決定や裁判を目前に控えている場合には、証明書の発行が早い団体を選ばなければなりません。選択を誤らないように、交通犯罪に詳しい弁護士にしょく罪寄付受け入れ団体を選んでもらう方が安心できます。

ただし、被害者が存在する場合には被害者の意向が大きく影響するので、しょく罪寄付より被害者との示談を優先しなければなりません。

しょく罪寄付と税金

しょく罪寄付をした時には税制優遇措置の対象になることがあります。金額や受け入れ団体にもよりますが所得税や住民税で優遇される可能性があるのです。寄付する人が住んでいる地域を管轄する税務署に相談しましょう。

交通しょく罪寄付の金額

しょく罪寄付の金額に決まりはありません。一般的な相場としてはスピード違反で5~10万円と言われています。金額が多いと検察や裁判官の心証にいい影響を与えます。しかしあくまで心証なので金額と減刑の幅に明確な相関関係はありません。

交通しょく罪寄付は有意義なしょく罪方法

交通しょく罪寄付は、お金で罪を軽くしようとする後ろめたい行為と受け取る人もいます。しかし、交通しょく罪寄付は多くの場合、交通事故被害者の支援団体に寄付されます。現実的に交通事故被害者に役立てることができる寄付行為です。

また、被害者が出なかった場合に多く行われる行為でもあります。交通違反をしてしまった場合には、交通しょく罪は違反してしまった本人にも交通事故被害者にも有意義なしょく罪方法と言えます。